羽島市防災セミナー参加レポート。新たな防災気象情報のポイントと羽島市の今後の備えについて

政策・議会・実績

2026年5月13日、不二羽島文化センター「みのぎくホール」にて開催された「羽島市防災セミナー 新たな防災気象情報のポイントと事前の備え」に参加しました。

今回のセミナーでは、岐阜地方気象台より、令和8年5月下旬から本格運用される「新たな防災気象情報」について説明が行われました。近年、豪雨災害が激甚化・頻発化する中で、防災情報を“より分かりやすく”“より避難行動につながる形”へ改善することが大きな目的となっています。

講師は岐阜地方気象台の大野滋規調査官、そして流域治水対策係長の小林史裕氏。羽島市にとっても非常に重要な内容であり、今後の防災対応を考える上で多くの学びがありました。

松井市長挨拶から見える羽島市の防災体制

冒頭、松井市長より羽島市の防災体制について説明がありました。

羽島市では平成25年より「防災コーディネーター制度」を発足。現在では301名が登録され、そのうち79名が女性とのことでした。
また、防災研究会加入者は161名、うち42名が女性であり、地域防災における女性参画も着実に進んでいます。
自主防災組織や防災研究会が中心となり、地域防災計画を市全体の計画へ反映している点も印象的でした。

また、安八水害から50年という節目にも触れられ、羽島市では南海トラフ巨大地震による最大震度想定が「震度6強」へ改定されたことも説明されました。

なぜ防災気象情報が変わるのか

今回の制度改定の背景には、

「防災気象情報と警戒レベルとの関係が分かりにくい」

という課題があります。

これまでは「大雨警報」「洪水警報」「氾濫危険情報」など名称が多く、市民にとって“どのタイミングで避難すべきか”が直感的に分かりづらい状況がありました。

そこで、国は防災気象情報を5段階の警戒レベルに整理し、避難行動と直結する形へ改定を進めています。

5段階の警戒レベルと取るべき行動

今回改めて整理された警戒レベルは以下の通りです。

  • 警戒レベル1:災害への心構えを高める
  • 警戒レベル2:避難行動を確認する
  • 警戒レベル3:高齢者等は避難開始
  • 警戒レベル4:危険な場所から全員避難
  • 警戒レベル5:命の危険、直ちに安全確保

特に重要なのは、

「レベル4までに必ず避難を完了する」

という考え方です。

レベル5は“避難する段階”ではなく、“すでに災害が発生・切迫している段階”であり、命を守るための緊急行動が必要となります。

「キキクル」の重要性がさらに高まる

今回のセミナーで特に強調されていたのが「キキクル(危険度分布)」の活用です。

キキクルでは、

  • 黄色:注意(レベル2相当)
  • 赤色:警戒(レベル3相当)
  • 紫色:危険(レベル4相当)
  • 黒色:災害切迫(レベル5相当)

として、危険度を視覚的に確認することができます。

特に「紫」が表示された場合は、自治体から避難指示が出ていなくても、自ら避難判断を行う必要があるという説明がありました。

つまり今後は、

「行政からの指示を待つ」のではなく、
「自ら危険を判断して避難する」

という考え方がさらに重要になります。

羽島市における対象河川の変更点

今回の新たな防災気象情報では、「洪水予報河川」だけでなく、内水氾濫や中小河川による外水氾濫も対象に含める方向へ改善されています。

その中で、羽島市における「レベル4大雨危険警報」の対象河川として、

  • 桑原川
  • 境川
  • 大江川

が示されました。

これまで以上に、地域ごとの河川特性を踏まえた避難判断が必要になります。

雨量指数の考え方も変化

今回の改定では、

  • 表面雨量指数
  • 流域雨量指数
  • 両者を組み合わせた雨量指数

の3つを用いて危険度を判断する仕組みが導入されます。

これは単純な降雨量だけではなく、

「どの地域に雨が蓄積し、河川へどれだけ流れ込むか」

を含めて危険度を評価する考え方です。

特に羽島市のような低平地では、内水氾濫や排水能力を超えた浸水リスクへの対応が重要になると感じました。

羽島市として今後確認すべきこと

今回の改定は国のガイドライン変更であり、実際の運用は自治体ごとの対応が重要になります。

羽島市としても今後、

  • 防災訓練への反映
  • 避難情報発信方法の整理
  • 高齢者等避難のタイミング
  • 自主防災組織との連携
  • 避難所受け入れ体制
  • キキクル活用周知

など、具体的な運用設計が必要になると感じました。

羽島市では市内を3ブロックに分け、ローテーション形式で総合防災訓練を実施していますが、今後はこの新たな警戒レベル運用をどのように訓練へ組み込むのかも重要な視点になります。

「自ら避難を判断する時代」へ

今回のセミナーを通じて感じたのは、防災の考え方が大きく変化しているということです。

これまでは、

「避難指示が出たら避難する」

という受け身の考え方が中心でした。

しかし今後は、

「キキクルや河川情報を見て、自ら危険を判断する」

という“主体的防災”が求められます。

そのためには、市民への周知だけでなく、

  • 情報を理解する力
  • 日頃からの備え
  • 地域との連携
  • 実践的な避難訓練

がこれまで以上に重要になります。

私自身も今回学んだ内容を今後の議会活動や地域防災活動へしっかり活かし、羽島市の防災力向上につなげていきたいと思います。

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