北九州市の観光施策を学ぶ
10月14日、産業建設委員会の行政視察として、福岡県北九州市を訪問し、観光施策について学ばせていただきました。
今回の視察では、観光マーケティングやインバウンド誘客、フィルムコミッションの取り組みなどについて説明を受けました。
特に印象に残ったのは、観光を単に人を呼び込むための施策と捉えるのではなく、地域経済を循環させ、まちの価値を高めるための取り組みとして位置付けている点です。
今回学んだことを、羽島市のこれからのまちづくりにどのように生かしていくべきか、私なりの考えをお伝えします。
観光は「人を呼ぶ」だけでなく「地域でお金を使ってもらう」ことが重要
北九州市では、夜景や食などの地域資源をブランド化し、日帰り観光から宿泊を伴う観光への転換を目指しています。
観光客に来てもらうことだけでなく、宿泊や飲食、買い物などを通じて地域で消費してもらい、経済を循環させることを重視している点が印象的でした。
羽島市には、新幹線岐阜羽島駅や高速道路のインターチェンジがあり、交通の利便性という大きな強みがあります。また、市内には宿泊施設も立地しており、出張や旅行で訪れる方々に、地域の飲食店や観光スポットを知っていただくことで、新たな経済効果を生み出せる可能性があります。
そのためには、羽島市を訪れる方々に向けて、どこで食事を楽しめるのか、どのような場所を訪れることができるのか、どのような体験ができるのかといった情報を、分かりやすく届けることが重要です。
交通の利便性を生かして人を呼び込み、その人の流れを市内の消費につなげていく。 こうした視点を、羽島市の観光施策にも取り入れていく必要があると考えます。
SNSやAI検索を活用し、羽島市の魅力を必要な人に届ける
北九州市では、韓国や台湾などの海外市場に向け、フォロワー数約1万人規模のマイクロインフルエンサーを活用した情報発信に取り組んでいます。
行政が一方的に情報を発信するだけでなく、旅行者に近い目線を持つ発信者を通じて、地域の魅力を届ける工夫がなされています。
また、生成AIによる検索が広がるなか、行政の公式情報だけでなく、Googleの口コミやグルメサイトのレビューなど、実際に訪れた人の評価も重要になっているとの説明がありました。
こうした情報発信の変化は、羽島市にとっても重要です。
まずは、市内にどのような観光資源があるのか、魅力ある飲食店や店舗、歴史・文化、地域イベントなどを改めて洗い出し、情報を整理することが必要だと考えます。
そのうえで、誰に向けて、どのような情報を、どの媒体で届けるのかを明確にすることが大切です。
情報を発信しているという事実だけで満足するのではなく、実際に見てもらえたのか、訪問につながったのか、地域での消費が生まれたのかを検証し、改善を重ねていく必要があります。
ロケツーリズムで羽島市の新たな魅力を発信する
今回の視察では、北九州フィルムコミッションの取り組みについても学びました。
北九州市では、市職員が撮影候補地の紹介や施設管理者、地域との調整などを担い、映画や映像作品の撮影を支援しています。
こうした取り組みは、撮影に伴う経済効果だけでなく、作品を通じた都市イメージの向上や、市民のまちへの誇り、愛着の醸成にもつながっています。
羽島市においても、ロケツーリズムには可能性があると考えています。
先日、羽島市観光協会が主催するロケツーリズムの勉強会にも参加しましたが、市内には撮影場所として活用できる場所や、交通アクセスを生かした受け入れの可能性があります。
まずは、市内の撮影候補地を洗い出し、それぞれの特徴やアクセス、撮影条件などを整理することが第一歩です。
撮影を受け入れるためには、施設管理者や地域住民との調整、安全対策なども必要になります。こうした課題を整理し、映像制作者に対して具体的に提案できる体制を整えることで、羽島市の新たな魅力発信につなげられると考えます。
羽島市の観光施策のこれから
今回の視察を通じて、改めて感じたのは、羽島市にある魅力を掘り起こし、必要としている人に届け、地域経済につなげる仕組みづくりが重要であるということです。
そのために、まずは市内の観光資源や店舗、イベントなどを一覧化し、観光客や出張者が活用できる情報として整理することを提案します。
北九州市の「北九州出張の歩き方」のように、訪れる人の目的に応じた情報をまとめることで、これまで知られていなかった地域の魅力に気付いてもらうきっかけをつくることができます。
さらに、公式サイトやSNSの充実、口コミの活用、生成AIによる検索を意識した情報発信を進めるとともに、ロケツーリズムに向けた撮影候補地のリスト化にも取り組むべきだと考えます。
大切なのは、情報を発信すること自体を目的にしないことです。発信した情報が来訪につながり、飲食や買い物などの消費を生み、地域のお店や事業者の活力につながってこそ、観光施策の価値があると考えます。
羽島市には、まだ十分に知られていない魅力が数多くあるはずです。そうした地域の資源に光を当て、交通の利便性という強みも生かしながら、地域経済の活性化につなげていく。
今回の視察で得た学びを、今後の政策提言や議会活動に生かし、羽島市のさらなる発展に向けて取り組んでまいります。



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